Tosh様、お問い合わせありがとうございます。

一昔前には、銀時計はメッキをかけないで販売するのがごくごく一般的でした。
銀は、ご存知のとおり酸化することで黒ずんできて、しかしそれが独特の風合いになることでファンも多い素材ですね。
ところが、20年ほど前から時計の市場価格が下がり、銀時計も量産多売されるようになるとこの酸化を「変色＝不良品じゃないか」と指摘するユーザーが出てきました。
そのため、メーカーはクレームから逃れるための防衛策として、銀時計にパラジウムメッキをかけることにしたのです。
素材は「銀」なのですが、表面には変色しないメッキがコーティングされてしまいました。
銀の風合いを楽しみたいファンには残念な出来事ですが
やはりクレームにはかなわなかったようです。

さて、時計のメッキを剥離させるためには溶剤を使用します。
ところがこの溶剤は、「真鍮」や「銀」という素材ですと表面を侵してしまい、ボロボロにしてしまいますので使用することが出来ません。
メッキを剥離するために研磨により削り取るしかないのですが
パラジウムメッキはとても硬いため、研磨で剥離することも容易ではなく
丸みを帯びた時計のような品物ではキレイに削り取ることも困難です。

ロガールは安価ですが国産品の良いお時計です。
製造メーカーにお問い合わせして、メッキする前のケースがないのか、ご相談してみてはいかがでしょうか？