たか様、お問い合わせありがとうございます。

乾燥剤を入れて保管される方がいらっしゃるということは聞いたことがございますが
「それは良くない」と言う話しは初めて耳にしました。
ネットで検索してみたところ、いくつかの記事を見ることが出来ました。
いわゆる「まとめサイト」的なものでした。

　　　＞乾燥剤は、湿度を吸収する効果がありますが、腕時計の場合
　　　＞内部の部品にさしてある潤滑油も吸収してしまいます。
　　　＞そのため乾燥剤を入れて保管するのは絶対にやめましょう。

　　　＞シリカゲル（除湿剤）を使うとメカの油と反応するので時計に良くない。

技術者から見た第一印象は、それホントなの？？　という感じです。
あくまでも個人的な意見ですが、何の根拠もないように思えました。

わたくしの時計は、保管時に乾燥材を使うということはしませんが
その必要性を感じないからであって、このような理由ではございません。
それほどまでに湿気を怖がるならば梅雨の時期には時計を使うことが出来ませんし
高温多湿な日本においては時計は不向きであるとなりますからね。

つぎ、オートワインダーも必要性を感じないので使用しておりません。
機械式時計は、自動巻きであっても使用前にしっかり手巻きでゼンマイを
巻き上げてから使用しています。面倒ですが、そのふれあいが楽しいのです。
機械式時計は使用していなければ通常、48時間程度で止まりますが
その後、使用しなければ止まったままにしています。
ただし、まったく使わない時計でも1~2ヵ月に一度程度はゼンマイを巻いて
動かしてあげるよう心掛けています。
精密に注油された潤滑油も滑らかさを保つように長期の放置は避ける意味です。
そのふれあいが楽しいのです。

オートワインダーを使うことで、時計は常に動いていることになります。
常に、四六時中、動いているとすれば通常使用の何倍も速く、潤滑油も汚れ
歯車類は摩耗してしまうと思っています。
オーバーホールを実施する間隔も、当然早く（短く）なると思います。

あくまでも個人的な意見です。乾燥剤は時計を湿気から守りたいがためですし
オートワインダーが便利なことも知ってます。
使用したいときに、わざわざゼンマイを巻き上げることなく
時刻もカレンダーも合っていればすぐに装着することが出来ますからね。
ご愛用されるかたは時計が大好きで、大事にする気持ちに溢れている方々です。
技術者の立場からすると、そのような気持ちが一番嬉しく思います。

あくまでも個人的な意見です。

早々に回答ありがとうございます。貴重な意見を分かりやすく説明してくださり、ありがとうございます。ネットでは色々な話しが出回りますから、どれがほんとって思います。技術者さんから話しが聞けて凄く参考になり感謝します。